みなさん、こんにちはこんばんは。ガーデンデザイナーの久保田です。
9月になっても、まだ暑いですね。仕事がら毎日天気予報を見るのですが、あと2週間くらいで秋が訪れそうです。という事は、まだ2週間は暑い日があるという事でもあり。。。おーい秋よ来~い!早く涼しくなって~~!
と思う今日この頃です。
さて今日は最近よくご質問頂くタイルについてお話させて頂こうかと思っております。
みなさんタイルというと、どんな印象を持たれていますか?
タイルといえば、昔のキッチンやお風呂の定番として使われていた素材ではありますので、こんな感じのイメージを浮かばれるかもしれません。

(古いキッチン)
タイルは元々粘土でできた素材に、釉薬を塗って高温で焼き上げて生成する素材です。
同じ工程で作る身近なものとしては、お茶椀や湯吞、マグカップやお皿など普段使っているものから、トイレや洗面台などの器も陶器でできているものはタイルと同じ性質を持っています。
釉薬を塗って高温で焼くと、タイル表面がガラス質に変化して、水や汚れをはじくものに変わります。
このガラス質に変わる所、ここがよい所でなのです。
汚れの原因はとして外構では雨が一番の原因です。空気中のススや埃、春先なんかは黄砂が降ってきますが、主に車やトラックなどの排気ガスから出る黒いススが外構エクステリアの門柱などに付着し、ススが雨の水に溶けて、ブロックやセメント製品などの吸収する素材の場合はそのまま沈着してしまい、汚くなっていきます。

そこでお勧めなのがタイルです。
タイルは先ほどご紹介しました通り、表面がガラス質になっており水をはじく力があります。
お茶椀や湯吞みに水を入れてもこぼれないと思いますが、このガラス質のおかげで水に溶けた汚れが沈着せずに、流れて行き、綺麗な状態を保ってくれるのです。
だから昔からキッチンやお風呂の壁にタイルが使われていたのですね。
外構は雨が直接あたる場所が多いため、雨での汚れに対してタイルが有効なんです。
じゃあ、天然石はどうなの?
はい、天然石でも例えば石英石はもともとガラスの原料になるほどなので、吸水率がとても低く汚れにくい素材ですのでお勧めでです。

天然石の門柱
じゃあタイルと天然石どっちがお勧めなの?
タイルも天然石も汚れにくさという点では同じですが、耐久力を求めるなら天然石の方がより長寿命ではあります。例えば一番長持ちしている天然石の建造物ではエジプトのピラミッドがありますが、何千年と経っても朽ち果てたず、今も存在し続けています。
ただ天然石はタイルに比べて外構で使える石種や種類がそんなに多くなく、例えば大理石はトルコ製など一部外構で使えるものの、元々の性質として酸に弱い性質から内装向きだったり、黒い天然石は鉄成分を含んでいるため、雨水がかかると、赤さびを出すことがあるのであまり向いていなかったりと制限があります。
比べてタイルは釉薬を塗って焼き上げて作るため色や模様が何であろうと、品質はほぼ一定であるとう良さがあります。天然石の酸で溶ける問題や、赤さびが出てしまう問題がありません。
また天然石に比べてコストパフォーマンスがよいため、例えば大理石貼りの壁デザインにしようとすると、本物では高額になりすぎるし、酸性雨で溶ける心配もあるので、ちょっと無理かな~というデザインも、タイルだったら気にせずに使ってオシャレにすることができます。
タイルと天然石。それぞれの比較表を作ってみましたのでご覧ください。
1.タイル

1.汚れにくさ(ほぼ綺麗) ★★★★★
2.選べる種類(かなり豊富) ★★★★★
3.コストパフォーマンス(塗装より高く天然石より安い) ★★★★☆
4.耐久力(約20年~30年)(塗装は約10~15年) ★★★★☆
5.品質のばらつき(ほぼ一定) ★★★★★
6.凸凹などの表情(割と平らなもの多い) ★★☆☆☆
7.強度(車庫として20mm厚はOK。種類少なめ) ★★★☆☆
2.天然石

1.汚れにくさ(ほぼ綺麗) ★★★★★
2.選べる種類(外構で使えるのは限られる) ★★★☆☆
3.コストパフォーマンス(最高級品) ★☆☆☆☆
4.耐久力(約50年~100年) ★★★★★
5.品質のばらつき(石種によってばらつき) ★★★☆☆
6.凸凹などの表情(様々にある) ★★★★★
7.強度(車庫として基本OK) ★★★★★
比較してみていかがでしょうか。
タイルは天然石よりもお手頃なお値段で、種類も豊富なため、よりオシャレなデザインの外構が実現できる所がよい所です。また色や模様、品質が一定で安定しているので、選んで頂いたものと届いたものがほぼ同じある事、また、あとあと問題も起こりにくく非常に優れて素材だと言えると思います。
タイルが天然石に負ける所があるとすると、やっぱり耐久力です。タイルは表面しか模様や色が付いていませんが、天然石は金太郎飴のように、中までず~~っと同じ色、同じ模様になっています。
そのため、表面が汚れてきたら高圧洗浄機で、ぶしゃーーっと思いっきり洗って削って掃除して頂くと、また綺麗になります。(一部デリケートな石もありますのでご注意ください。)
ただ天然石はサンプルで見たものと実際に届くものでは違いがあります。理由は天然なので、それぞれ1個1個に個体差があり模様もカタログやサンプルで見たものと若干違う事がありますが、その違いを含めて天然石は楽しんでもらえる方には向いているのかもしれません。

最近のタイルは色、模様が天然石を模していて、どっちがどっちなのか見分けがつかないほど綺麗に仕上がってくるようになりました。
最近は天然石とタイルと時と場合で使い分けてご提案していますが、コスト的な所やデザイン面で使えるものが多い所などから、タイル仕上げをお勧めしている所です。
今日はタイルの何がお勧めなのか?についてお話させて頂きました。
汚れにくさや、デザイン性、壁に対してであれば塗装が10年~15年に対してタイルは20年~30年持ちますので、長持ちという面で考えて頂いてもお勧めの素材です。
上手に取り入れて、素敵な外構を一緒に作っていきましょう!
それではまた。
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